温泉湧出量の多い湧出地ランキングTOP5|別府以外の穴場温泉地とは?

温泉旅行の行き先を決める際、みなさんはどんな情報を参考にされていますか?周辺観光スポットや温泉宿、グルメなど様々なポイントがありますよね。そんな中で、湧出量はほとんど気にされることのない情報。確かに旅行の楽しさを決定づけるような要素ではありません。とはいえ湧出量は、温泉地の規模や入浴施設の充実度などを知る目安となる意外と重要なポイントなんです。

1. 湧出量の定義とは?


湧出量とは、源泉から湧き出る温泉の量を単位時間あたりで示したもの。例えば、日本で一番の湧出量を誇る別府温泉のお湯を単位時間1分で示すと「別府温泉の湧出量は毎分83,058リットル」ということになります。

湧出量が多い温泉地ではその豊富な湯量を活かして、源泉掛け流し方式のお風呂を用意していたり、大規模な入浴設備を用意している施設が多くなる傾向にあります。そのため、湧出量は温泉地の規模や入浴施設の充実度を知る目安として利用されているんです。

温泉には、源泉から自然に湧き出している温泉とポンプなどで人工的に汲み上げている温泉の2つのパターンがあります。基本的には、その両方を足した総湯量を湧出量として計算されています。ちなみに、湧出量の日本一は別府温泉ですが、自然と湧き出る湧出量だけを見た場合の日本で一番を誇るのは草津温泉です。

2. 日本は湧出地の宝庫!


日本は、世界屈指の温泉地数と源泉数を誇る温泉大国です。全国には、3,000ヶ所以上の温泉地と27,000ヶ所以上もの源泉が存在しています。約3,000ヶ所もの温泉地を有する中国も、日本と一位二位を争う温泉大国といえるかもしれません。その中国を抜かして、1,000ヶ所以上の温泉地を有する国は日本だけなんです。

世界的に有名な温泉保養地「バーデン・バーデン」があるドイツでも、温泉地の数は300ヶ所あまり。その他、温泉地の数だけをみていくと、アイスランドが約280ヶ所、イタリアが約200ヶ所、ハンガリーが約130ヶ所、フランスが約100ヶ所となっています。

3. 湧出量の多い湧出地ランキングTOP5


湧出量の多い温泉地を様々な角度からランキング形式にしてご紹介していきます。

■総湧出量が多い温泉地ランキングTOP5

1位 別府温泉(大分) 83,058リットル/分
2位 由布院温泉(大分) 44,486リットル/分
3位 奥飛騨温泉(岐阜) 36,904リットル/分
4位 伊東温泉(静岡) 34,081リットル/分
5位 草津温泉(群馬) 32,300リットル/分

※出典:「温泉統計ベスト10」(『温泉』通巻859号、一般財団法人日本温泉協会、2014年)

■自噴湧出量が多い温泉地ランキングTOP5

1位 草津温泉(群馬) 31,582リットル/分
2位 別府温泉(大分) 15,448リットル/分
3位 奥飛騨温泉(岐阜) 15,259リットル/分
4位 石和・春日居(山梨) 12,255リットル/分
5位 那須温泉郷(栃木) 10,865リットル/分

※出典:「温泉統計ベスト10」(『温泉』通巻795号、一般財団法人日本温泉協会、1995年)

■源泉の数が多い温泉地ランキングTOP5

1位 別府温泉郷(大分) 2,848ヶ所
2位 由布院温泉(大分) 804ヶ所
3位 伊東温泉(静岡) 529ヶ所
4位 指宿温泉(鹿児島) 463ヶ所
5位 熱海・伊豆山温泉(静岡) 435ヶ所

※出典:「温泉統計ベスト10」(『温泉』通巻795号、一般財団法人日本温泉協会、1995年)

湧出量・源泉の数共に全国1位なのは別府温泉。源泉の数もさることながら、ひとつの温泉地で10種類もの泉質が楽しめるのも別府温泉の魅力です。まさに日本屈指の規模を誇る温泉地だといえますね!

総湧出量では別府温泉が1位ですが、自噴湧出量、つまりポンプなどでの汲み上げをせずに自然と湧き出しているお湯の量では草津温泉が1位に輝いています。ちなみに、草津も効能豊かなお湯が楽しめる日本を代表する温泉地のひとつです。

4. 湧出地に足を運ぼう!

湧出量は、源泉から湧き出る温泉の量を単位時間あたりで示したもの。温泉地の規模や入浴施設の充実度を知る目安として利用されています。湧出量を参考にお気に入りの温泉地を探してみてください。

湧出量について理解を深めたいならこちらをどうぞ